労働者福祉

勤信協の設立経過と目的

財団法人静岡県勤労者信用基金協会(略称:勤信協)は、中小企業等にお勤めの方々のマイホーム資金や教育資金、マイカー購入資金など円滑にお金を借り入れることが出来るよう、その信用力を補完するための「信用保証事業」を行っている保証機関です。

勤信協の設立の経過

(1)任意団体として勤信協を設立

 戦後の混乱期、信用力の乏しい勤労者には当時の金融機関はお金を貸してくれませんでした。この状況下、静岡労金は昭和28年に設立され、労金の事業の支えとなった労金運動は、組織労働者が相互扶助の精神に立脚した労働運動の一環として位置づけられ、着々と前進することができました。
 一方、未組織勤労者対策は取り残されしましたので、昭和32年と34年に静岡と浜松に県の助成を得て質屋生協(労働質庫)を開設して物品を預かることによって融資をすることにしました。しかし、この方法での事業は街の質屋より安い金利であったが、より増しな仕組として物品に代わる保証機関の設立が求められるようになりました。
 そこで、1965(昭和40)年3月30日、労働金庫が1,000万円を出捐して、これ基本財産として「静岡県県勤労者信用基金協会」を設立しました。これにより中小企業に働く未組織の勤労者が地区労福協に加入することにより、労働金庫を利用できる道を開きました。

(2)財団法人としての法人格取得への動き

 1966(昭和41)年、県下の労働組合が、労金利用分量配当金から2,604千円を出捐し基本財産を拡充しました。その後、債権保証事業は順調に拡大したため、財団法人の認可を受けるために、県労福協が中心となり県当局と再三にわたって折衝してきましたが、なかなか認可を得ることはできませんでした。
 1977(昭和52)年当時、全国では既に44都道府県で勤(労)信協が設立され、その大半が財団法人の認可を受け、未認可は静岡を含め僅か4団体となりました。
 県労福協は、1977(昭和52)年10月から12月にかけて、県下の全市町村に対して勤信協への出捐金を要請し、県に対しては法人格取得について強力に要請しました。

(3)財団法人の認可

 これまでの県労福協を中心とした要請活動により、1978年(昭和53年)8月1日、県知事より財団法人として認可を受けることができ、全ての市町村から出指金を受けることもできました。

事業の目的

労働金庫等の融資をご利用になる勤労者等への信用保証を行うことにより、勤労者等の経済的地位の向上と福祉の増進に寄与することにあります。
信用保証事業においては、勤労者等の幅広い資金需要に応える債務の保証を低廉な保証料により引き受けています。財団法人静岡県勤労者信用基金協会(略称:勤信協)は、中小企業等にお勤めの方々のマイホーム資金や教育資金、マイカー購入資金など円滑にお金を借り入れることが出来るよう、その信用力を補完するための「信用保証事業」を行っている保証機関です。

勤信協の仕組み

事業の仕組み

融資契約(お客さま ⇔ 労働金庫等)

お客さまは、労働金庫等に融資お申込みをします。労働金庫等は審査のうえ、お客さまと融資契約を結びます。

保証委託契約(お客さま ⇔ 静岡勤信協)

お客さまは融資のお申込みと同時に勤信協に対して保証のお申込みを、労働金庫等を通じて行います。
勤信協は保証引受審査を行い、融資契約と同時に保証委託契約を結びます。
保証委託の内容や保証料の負担義務ならびに求償権の行使については、「保証委託約款」で約定しています。

保証契約(労働金庫等 ⇔ 勤信協)

労働金庫等と勤信協との間の保証契約は、融資契約・保証委託契約の成立をもって発効いたします。
なお、労働金庫等は、勤信協との間で包括的な「保証約定書」を取り交わしています。

返済不履行(お客さま ⇒ 労働金庫等)

お客さまが労働金庫等との融資契約に基づく約定返済が不履行となった場合、労働金庫等は勤信協に対して融資残金を支払うよう請求します(代位弁済請求)。

代位弁済(勤信協 ⇒ 労働金庫等)

勤信協は、お客さまに代わって融資残金を労働金庫等へ支払います。

求償権行使(勤信協 ⇒ お客さま)

代位弁済によって債権が勤信協へ移転するため、以降お客さまは勤信協に対してご返済いただくことになります。

勤信協の概要

1.設立年月日

1965(昭和40)年 3月30日(任意団体)
1978(昭和53)年 8月 1日(財団法人認可)
2013(平成25)年 4月  1日(一般財団法人に移行)

2.役職員(2020年3月31日現在)

理事 9名 (理事長,専務理事,理事8名)
監事 2名  
評議員 8名  
職員 7名 (プロパー2名,出向者5名)

3.基本財産(2020年3月31日現在)

基金 1,236,874,000
基金準備金 8,800,474,143
合計

10,037,348,143

4.2019年度事業概要(2020年3月31日現在)

①債務保証

  件  数 金  額 (単位:  円)
新規保証 5,776 70,380707,175
年度末債務保証残高 2,1312 237,671,646,552

 

②求償権

  件  数 金  額 (単位:円)
期中代位弁済 28 255,428,988
期中求償権回収 11 83,946,034
期末償却 24 103,057,302
期末残高 280 983,653,690

 

5.金融機関別債務保証残高(2020年3月31日現在)

 

  件  数 残  高 (単位:円)
労働金庫

20,259

234,641,899,499
年金転貸 731 1,708,922,869
財形転貸 116 783,030,294
信用金庫 204 534,947,031
その他 2 2,846,859
合計 21,312 237,671,646,552

静岡県勤労者信用基金協会

 

静岡県労福協
静岡ろうきん
こくみん共済coop
ALWF
静岡県生活協同組合連合会
静岡ユニオントラベル
連合静岡
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