GDPとは「Gross Domestic Product」の略語で、日本語では国内総生産と呼ばれている。
国内で生産されたモノやサービスの付加価値を表すGDPだが、物価の変動による影響を取り除き、その年に生産された財の本当の価値を算出したものを「実質GDP」という。
例えば、うどん屋は小麦粉を仕入れ、それをもとにうどんを製造しているが、この最終的にできあがった生産物 (うどんの値段) をすべて金額で評価、合計し中間投入額 (原材料、光熱燃料、間接費等) を控除したものがGDPに反映される。なお、GDPの伸び率が「経済成長率」を示し、GDPが拡大すれば経済成長率はプラスに、一方、GDPが縮小すれば経済成長率はマイナスとなる。「名目GDP」は生産数量に市場価格をかけて、生産された財の価値を算出し、すべて合計して算出するが、実質GDPはここから物価の変動による影響を取り除くわけである。
生産された財の価格が一気に2倍になったときに名目GDPは単純に2倍となるが、経済の規模も2倍になったわけではない。このように、財の値段が変化することでGDPの数値が変化してしまうことを避けるため、物価変動の要素を除いた実質GDPを用いることで、経済の実状を知ることができる。
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