労働組合

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労働条件や労働環境の維持・改善などを図るために労働者が自主的に組織する団体で、会社(使用者)と対等な立場で契約交渉する権利をもつ。

労働組合=労働者の味方

 時間外労働、パワハラ、サービス残業……。世の中の労働者が抱える問題は後を絶ちません。たとえ会社に訴えても、1人では話すら聞いてもらえないこともあります。そんな時に強い味方になるのが"労働組合"。会社側には団体交渉に応じる義務があるため、労働者が一緒になり、労働条件・環境の維持、改善を訴えることが重要となります。


 そもそも、労働組合の起源はイギリスの産業革命、時代は18世紀に遡ります。当時は、資本家の力が強く、貧富の差が激しくなる中で、産業革命によって手工業生産から機械生産に切り替わりました。熟練の労働者は仕事を追われ、代わりに極端な低賃金や長時間労働といった非常に厳しい条件のもとで女子や未成年者を雇い機械業務に携わらせます。一方、仕事を追われた熟練労働者労働者は"機械憎し"と「打ち壊し運動」といわれる破壊行動や工場長の襲撃などを実行しますが、軍隊に鎮圧され多くの労働者に逮捕者が出て、処刑される人も多くいました。こうした経験を経て「自分たちを苦しめているのは機械ではなく、資本家であり、経営者たちなんだ」と思い直しました。そこで「打ち壊し運動」ではなく、資本家たちに対抗するために労働者たちが団結して団体を組織するようになりました。低賃金・長時間労働で苦しんでいる機械業務の人たちも賃上げや人員の増加を求め、立ち上げた団体が労働組合のはじまりと言われています。

 近年の日本でもブラック企業が話題となり、不当な解雇やサービス残業などの労働条件の悪化が大きな問題となっています。時代が変わっても「賃金が支払われない」「賃金が少ない」「働く時間が長すぎる」など、抱える問題の本質には変化はありません。そのような中、会社側と対等な立場で交渉できる権利を持つ労働組合の存在意義は大きいといえます。さらに労働組合は、働く人々のワーク・ライフ・バランスを守る役割もあります。産業・雇用構造の複雑化や労働者の意識・働き方が多様化する中で、労働組合が果たすべき役割にも変化が求められていますが、"労働者を守る"という機能は今も昔も変わりません。

 

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