AIとIoTはセットにして語られることの多い分野です。実際、関係性はとても深く両者は密接に関わっています。今後もあらゆる産業をさらに発展させていくことは疑いありません。
とはいえ・・・
・そもそもAIとIoTの違いがよく理解できないんだけど?
・AIとIoTってどうしてそんなに深く関わってるのかな?
・今後AIとIoTはどう進化していくの?
という人もいるはず。AIとIoTというのはとても深く結びついていますが意味はそれぞれ異なります。AIとIoTというのはどういうことなのでしょうか。
AI(人工知能)は「Artificial Intelligence」の略で、かなり幅広い概念を持ちます。実は統一された定義はなく、専門的にAIを研究している学者の方によっても人工知能の定義というのはばらつきがあるくらいです。例えば、とある教授のAIの定義は「人工的に作られた人間のような知能、ないしそれらを作る技術」だし、また別の教授は「人間の頭脳活動を極限までシミュレートする技術」と位置づけています。研究者や研究機関によって、AIの定義の解釈は異なることを覚えておいてください。
AIはざっくりと「汎用型人工知能」と「特化型人工知能」という2つの種類に分けられます。
一般の人たちがAIと聞いて思い浮かべるのはドラえもんやターミネーターのようなロボットに搭載されている知能かもしれません。SF映画などに登場するキャラクターは「汎用型人工知能」と呼ばれています。
今、人工知能ブームを牽引しているのは「特化型人工知能」と呼ばれる分野です。人間のように何でも出来てしまうロボットではなく、各専門分野に特化した人工知能のことです。「特化型人工知能」を一躍有名にしたのは機械学習。大量のデータを分析してパターンやルールを見つけ出し活用する学習方法のことです。韓国のプロを負かした囲碁ソフトは機械学習の手法の一つであるディープラーニングを使ったもので、「特化型人工知能」の代表事例です。このディープラーニングを始めとした機械学習の台頭により、様々な産業での活用が期待されて、今日に至る第3次人工知能ブームと呼ばれる時代が到来したのです。
IoTとは「Internet of Things」の略で、「モノのインターネット」の意味です。モノのインターネットって何?と思われたかもいるかもしれませんね。要は私たちの身の回りにある様々な製品がインターネットと結びつくということです。
かつてはインターネットと接続できるのはパソコン同士しかありませんでした。今では家電製品や車、住宅にいたるあらゆるモノがインターネットとつながり、様々なサービスを提供できるようになってきています。
IoTの代表的な製品はスマートスピーカー。「アレクサ、ジャスティン・ビーバーの曲をかけて」と話しかけるだけで、音楽をかけてくれます。他にも天気やニュースを教えてくれたりカンタンな雑談が出来たりなど日々の生活に欠かせないものとなっています。
AIとIoTは密接にお互いが結びついています。データを分析して活用することがAIの役目であることに対し、IoTはAIが分析するデータを収集する役割。IoTデバイスを通して収集される膨大なデータは「ビッグデータ」と呼ばれます。AIのデータ分析の精度を上げるにはこのIoTによるビッグデータの存在が不可欠。このようにAIとIoTは相互に補完し合うような深い関係性があります。
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