一般教養

仕事|相手を尊重した伝え方(アサーション)

1.アサーションとは

アサーション(assertion)とは、自分の意見や気持ちを相手の立場も尊重しながら上手に伝えるコミュニケーションスキルのことです。アサーションは直訳すると「自己主張」という意味ですが、日本語の「主張」には自分の意見や要望をむりやり押し通したり、相手が同意するまで説得したり、一方的に言いたいことだけを言い放つといったイメージもあり、コミュニケーションスキルにおけるアサーションとは少し意味合いが異なります。
私たち日本人は主語を省略した会話が成り立つため、常日頃、無意識のうちに “あなた” を主語としたYOUメッセージで相手を傷つける発言していることがあります。“私” を主語に自分の感じていることや考えを表現する I(アイ)メッセージで主張しつつも、互いが不快にならないアサーションは、主張することが苦手な人や、聞き手に回ってばかりという人にもおすすめの方法です。

 

2.自己主張の3つのタイプ

自己主張の仕方には「アグレッシブ」「ノン・アサーティブ」「アサーティブ」の3つのタイプがあります。

  • アグレッシブ(攻撃的)‥‥‥▶︎ Win-Loseのコミュニケーション
    自分優位の自己主張をするタイプ。攻撃的というと悪い意味のようですが、積極的という側面もあります。周囲を引っ張っていくタイプの上司によくみられ、決めつけや断定した表現、YOUメッセージの発言をよく使います。「自分はOK、あなたはNG」というコミュニケーションの取り方をします。

 

  • ノン・アサーティブ(非主張的)‥‥‥▶︎ Lose-Winのコミュニケーション
    他者を優先し、自分の意見は後回しにするタイプ。人に合わせようとする、日本人に多いタイプで、職場では部下の上司に対する言動でよくみられます。「あなたはOK、自分はNG」というコミュニケーションの取り方をします。

 

  • アサーティブ ‥‥‥▶︎ Win-Winのコミュニケーション
    自他ともに尊重するバランスの取れたタイプ。「私もOK、あなたもOK」という関係性のコミュニケーションで、「〇〇しましょう」「〇〇してくれると助かります」といった前向きな表現をします。自分の意思を率直に、横の関係で伝えようとするのがアサーティブな自己主張です。

 

3.I(私)から始めるコミュニケーション

アサーティブな自己主張の基本は、Iメッセージを使ったコミュニケーションです。“私” という主語を入れた、「私はあなたに○○してほしい」(I Want)といった肯定的な表現を用います。「あなたは○○しなければならない」(You Must)で語るYOUメッセージとは違い、相手を責めたり、傷つけたりせずに自分の意見や気持ちを伝えられます。
Iメッセージで相手の行動や言葉に対して意見を述べるときには、押さえておきたいポイントがいくつかあります。
1つ目は、思いを素直に表現することです。お願いしたいことがあるのに、なかなか相手に伝えられない場合などは、まず「私は〇〇に困っている」「私は今、悩んでいることがある」と話しかけてみてください。相手が受け入れる態勢を整え、聞く姿勢を持ってもらう状況をつくり出します。
2つ目は、自分の立場から、その困っていること、悩んでいることを具体的に説明することです。こうした意思表示は相手に対する非難や否定ではありませんので、相手も認めざるを得なくなります。
そして3つ目は、自分の希望を言うこと。相手が状況に理解を示しているところに、改善してほしいことなどを率直に伝えるのです。さらに「〇〇はどうですか?」などリスニングや前向きな提案ができると、ネガティブに伝わりがちな情報も相手に不快な思いをさせずに善処策が検討できます。
このほかにも、Iメッセージの伝え方はいくつかあり、「行動」「影響」「感情」の3部構成を意識するという方法もあります。

  • 行動:相手の行動を非難がましくなく伝える
  • 影響:行動から自分が受ける影響を具体的に伝える
  • 感情:その影響によって自分が抱いた感情を伝える
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