情報宣伝活動の略語。労働組合が組合員との情報共有などを目的に、組合の方針や活動の内容等を発信する広報活動のこと。組織によって「情報宣伝活動(情宣活動)」「教育宣伝活動(教宣活動)」「広報活動」など様々な呼称を使用している。
労働組合は、組合員一人ひとりが参加することで成り立っています。情報発信を行う情宣活動は、組合員に対して労働組合の活動内容や会社との協議内容などを伝え、互いをつなぐ役割があり、労働組合にとって不可欠な活動だといえるでしょう。
また、労働組合は組合員一人ひとりの組合費をもとに活動しています。支払っている組合費が何に使われているのか、組合員の誰もが知りたいこと。そのため、組合費の使い道を開示することは、組合にとっての義務と言えます。つまり、「機関紙(誌)・ホームページ・SNS」などは、組合費に対する領収書であり、定期的に発行・更新することが大事です。
情宣活動の役割をふまえた機関紙にするためには、4つの機能を満たすことが必要です。まずは、春闘や交渉実績など、組合の活動内容や会社との交渉状況を伝える「情報伝達機能」、組合員の育成を目的とした「教育啓発機能」、組合員のつながりや組織の活性化を図る「コミュニケーション機能」、組織外に向けて告知をする「PR機能」が挙げられます。労働組合の方針や機関紙のコンセプトに沿ってこれらの4要素を適切な割合で構成することで、バランスのとれた情報提供が可能となります。
情宣活動の手段は機関紙以外にも、議案書、ポスター、ビラ、WEB媒体、メールマガジンなどがあり、それぞれの組合の特性や活動内容に合わせてツールを選択し、情報発信を行いましょう。また、SNSなどのITツールを活用し、組合員と双方向で情報を共有するなど、時代の流れに合わせた情宣活動も必要です。
今、労働組合に対する社会の関心が高いとはいえません。これからの情報宣伝活動は、労働組合の必要性を社会に向けて発信することで、組合の存在意義が確立するブランディングにも力を入れていくことが大切です。社会に必要とされる発信力の高い労働組合になることで、問題が多い労働環境の改善や社会問題の解決にもつながります。
連合静岡